magazine 人

きのこで地域を繋ぎ地域をつくる


 旧錦生小学校跡地に九月にオープンした「木の子の里・錦生生産センター(錦生事業協議会)」では、三年前より「しめじ」の生産が盛んに行われている。

高齢化は
いい街だと
考えてほしい

 「高齢化が進んでいるというのは悪いことのように思うけど、幸せな地域。長生きしながら豊かに暮らせる良い街やということですよ。」会長・冨山修さんは語る。
 錦生地区は高齢化率が高く、東西に広い地域。「元気な錦生を作るきっかけを作りたい!」とまず考えたそうだ。
 川を挟んで赤目地区は昔から松茸の産地として有名。それならば「昔から言うじゃないか、香りまつたけ、味しめじと。だから、味しめじの錦生」。ここから、今日の「きのこの産地化計画」へと繋がっていく。

成功は苦労の
はじまり
 初年度はうまくいった取組みも、二年目には大失敗。それでも赤字覚悟で地域の方々が生産してくれたのだからと買い取る。そんな中で、しめじを作るには十七度の温度と湿度百パーセント、光を遮断しなければならないことから家庭での生産が難しいことがわかってきた。安定供給を図るため、この秋に旧錦生小学校跡地を改装し、生産拠点をオープンさせた。
現在はセンターを拠点に、地域の生産者二十五名と取組んでいる。
 「なんでも継続していかなければ意味がない。そうしなければ地域に定着しない。五種類あるきのこをこのセンターを中心に地域の方々にもご協力いただいて生産し、きのこの里・錦生を作り上げる。そして、地域の人々がもっと、長生きしてもらえればこんな幸せはない。」地域挙げての取り組みは始まったばかりだ。

information

木の子の里・錦生生産センター
地縁法人 錦生自治協議会

〒518-0737
三重県名張市安部田2270
TEL: 0595-64-0044 FAX: 0595-44-6660
http://www.facebook.com/nishikio.co

一覧へ戻る