nanowa びと

バルバルさんの野菜ご飯(4)


名張でも特に夏は野菜がたくさん採れますね。
真っ赤に熟したトマトや、塩をつけてかじりつくきゅうりは夏のごちそうです。
夏野菜は身体にたまった水分を循環させる力があります。
しかし現代人の夏野菜の取り方には少し工夫が必要です。

昔なら野良作業の合間に、汗だくになって夏野菜をかじり、汗で流れてしまった水分と足りないミネラルを補給できたかも知れませんが、現代人は冷房を好み、汗をかくほどの労働をすることが少なくなっています。その上で夏野菜を冷蔵庫でキンキンに冷やすと、摂取した水分で身体を冷やします。
冷やした生野菜ばかりになりがちな夏に干し野菜を取り入れてみてはどうでしょうか。

野菜は干すと水分が抜けます。その事で陰性の強い夏野菜が中庸に近づきます。

また、夏野菜の保存性を高めるためにも一役。

食感も変わって、料理の幅も広がります。

干しキュウリのドライカレー

キュウリは縦に四つか五つに割って日光に当てて干します。
家のなかで日の当たる窓辺に置いておくと、突然の雨も気になりません。

干物ののようにカリカリになるまで干す必要はありませんが、太陽と時間の都合でお好みの干し加減にしてください。

夏の冷房で冷えていると思う人はなるべくたくさん干してください

材料

干しキュウリ、一本(粗く刻みます)
切り干し大根、きゅうりと同じくらいの量(水で戻し、粗く刻みます。戻し汁はとっておきます)
レーズン(お好みで大さじ一杯)
にんにく、二かけ(みじん切り)
しょうが、にんにくと同じかやや少ない量(みじん切り)
豚ひき肉(お好みで50グラム位)
そのほか冷蔵庫に余っている野菜(みじん切り。
かぼちゃ、ニンジン、なす、トマト等)
塩小さじ半分
オリーブオイル大さじ一杯
カレー粉適量

肉に小さじ半分の塩をします。
にんにく、しょうが、ひき肉を鍋に入れてオリーブオイルで炒めます。

キュウリ、切り干し大根、そのほかの野菜を入れて炒めます。

切り干し大根の戻し汁を鍋に入れて蓋をして少し煮ます。

水がなくなったらカレー粉を振り入れて、レーズンを散らして出来上がり。

全体の味を見て塩で調整します。

切り干し大根や生姜で身体を温める働きがあり、冷たいものを多くとって冷えている身体にはバランスが良いと思います。

この記事を書いた人

菅井 美幸

菅井美幸。1968年生まれ。メキシコや世界のあちこちと東京を食べ歩いたその勢いだけで、29歳のときにバルバルを開店。都内唯一の、アボカド料理が人気のダイニングとなる(その後アボカド料理屋は都内でも林立)。個性的なセンスが老若の女性に受け、16年に渡って店を営業。41歳で長女を出産。46歳で名張に移住。ほぼ野菜だけでも作れる料理を提唱し、名張市でワンディカフェの出店や出張料理を行う。子育てと自身の病気の経験から食養生と薬膳を学び中。