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暮らしの木の道具|名張から、全国そして世界へ/梅澤尚史さん


名張市大屋戸にある木製家庭用品の老舗メーカー「梅沢木材工芸社」が今オンラインを中心に人気を集めています。
いち早くEC販売に乗り出し、SNS活動も充実させることでオンライン展開を広げてきた同社。
上質な素材と伝統的な職人の技術、実用的でセンスの良いデザインが評判を呼び、着実に日本中にファンを増やしてきました。
最近ではインフルエンサーとコラボしたり、雑誌やランキングサイトにも取り上げられたりとメディアからも注目を集めています。

それまでの卸売りの業態から時代に合わせてオンライン上で販路を拡大してきたのが4代目社長の梅澤尚史さん。SNSやEC参入の話題を中心にお話を伺いました。

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大学卒業後ホームセンターでECのノウハウを学ぶ

大正14年から代々続く木工所の長男として生まれた尚史さん。
大学卒業後、いずれは家業を継ぐことを見据えてホームセンターに就職しました。
当時はホームセンターを始めとする小売店にウメザワの木製品を卸していたため、売り手側の経験を積むことが将来役に立つだろうと考えてのことです。

その当時、今から約20年前はちょうどEC販売(インターネット上で物やサービスを売買することの総称)の創成期でした。
勤めていたホームセンターでは業界に先駆けてEC販売に参入することになり、尚史さんも立ち上げの事業部に加わります。
「HTML(WEBサイト用の言語)の書き方もその時に学びました。そこで培ったECのノウハウが自社に戻ったときに大いに役に立ちましたね。」と、ホームセンター時代の経験を話してくれました。

 

ウメザワに戻りオンライン展開で日本全国に販路拡大

ウメザワに戻った尚史さんは早速自社のEC販売を立ち上げます。
ちょうど「Yahoo!ショッピング」が始まる年だったのでまずはYahooに参入。
その後楽天、amazon、自社ECサイトへと展開していき今に至ります。

同時に商品のブランディングを高め、それに合わせてロゴやホームぺージ制作にも取り組みます。
さらに一年前からはInstagramの投稿も始めました。

「SNS活動は大変です。すごくエネルギーが要りますから。
でも今はホームページがしっかり整っているのはもちろんのこと、SNSの内容も充実していないとユーザーの購買意欲につながらないので、コンスタントに更新していくことが求められます。

例えばインターネットで商品が気になった人が「この会社はどんな感じかだろう?」とホームページやインスタを見たときに、インスタが賑わっていたら「勢いがある商品なんだな」と認知してもらえて商品購入につながりやすくなります。
逆にインスタに活気がないとマイナスイメージになり、購買意欲が減退しやすくなってしまいます。

SNS自体が商品購入の窓口となるわけではありませんが、今やブランディングの一環に欠かせない要素なので、なるべく間が空かないように投稿するようにしています。」

このようにブランディングやマーケティングについて積極的に勉強し実践してきた尚史さん。
SNS活動やオンライン商品の梱包発送も自ら作業を行います。

こうした地道な活動が実を結び、着実にウメザワ木製品のファンを増やしていくことに成功しました。

 

ウメザワ木製品、名張から世界へ

尚史さんの次なる目標は海外ユーザーが直接購入できるようにしていくこと。
現在でもすでにヨーロッパ、アメリカ、台湾などに輸出していますが、それらは全て業者を間に挟んだ取引です。
海外への直接販売は障壁が高いですが、ウメザワの木製品を海外ユーザーにも直接アピールできるよう取り組んでいきたいと話してくれました。

その一方で、地元名張と関わりのある仕事にも興味が出てきたと話す尚史さん。
「当社の商売はローカルビジネスではないので名張の経済とあまり関わりがありません。
でも最近は地元とつながって何かしてみたいという気持ちが高まってきたので、何らかの形で実現してみたいと思っています。」
と、次なる段階へ胸を膨らませていました。

 

********Interview**********************************

目まぐるしく変化する時代に合わせて、常に販売形態も最適化していくことができている同社。
ウメザワ木製品が多くのユーザーに支持を得ているのは、地道な販売促進活動の賜物でもありますが、何より商品の品質の高さにあります。

木工製品には青森ひば、東濃ひのき、木曽さわらなど厳選された木材を使用。

熟練の職人の技術と天然木材の個性によって、木工製品の「人の手が生み出す美しさ」を実現できています。

最先端木工機械を導入し、手仕事とデジタル技術の良いところを組み合わせ。

このようにひとつひとつ丁寧に作られた木製品だからこそ、多くのユーザーに愛されてきました。
尚史さんと梅沢木材工芸社のストーリー、今後も楽しみですね。

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