nanowa びと

バルバルさんの野菜ご飯(5)


 

寒さがやって来ると白菜が美味しくなりますね。

昔の食べ物の足りなかった時代に、こんなに丸々とした野菜が畑でいつくも採れて、人々はこれで冬を越せるなぁ、安心だなあとすごく嬉しかったんじゃないかな。
だから日本人として白菜を見ると何となく豊かな気持ちになるのは私だけでしょうか…

白菜の外葉は炒めものや煮込みに。
そして、お鍋に。

真ん中のしゃきしゃきの美しい色合いのところはシーザーサラダに。
(冬の白菜の生食は少量で)

そして、真ん中の黄色いところは今回のレシピでお寿司にしましょう。

白菜の栄養ここがスゴい。

白菜は胃腸に作用して消火を助け、便通を良くする作用があります。
体に熱が貯まっているタイプ、食欲旺盛なタイプのかたにぴったりな食材です。
手足に冷えがある方は過食しないように注意してください。胃腸の弱い方は生姜などと合わせたり、温かく煮て少しずつ食べたりすると良いでしょう。

また二日酔いの時に白菜の生を食べると、酒の毒を消す作用があるようです。
生を和え物にしておかずにしたり、太い茎の汁をお猪口で飲みます。

白菜は切ったものは切り口から酸化していきます。できればまるごと買って、外葉から順にはがして使うと長く持ちます。

現代人は何でも冷蔵庫に、と思いがちですが、名張なら玄関先やや廊下等涼しいところに置いておけば大丈夫です。

乾燥したら炒めやすくなりますし(笑)、太陽に当てて少し乾かしてから使うのもまた美味しいですよ。
つい捨ててしまう根の近くの固いところに、モリブデンやvitaminB6が含まれているようです。
ここもお鍋の時に薄く切って混ぜてしまえば、家計にも家族の健康にも貢献します!!

白菜のお寿司

白菜の中心部の小さい葉を使います。
茹でてしっかり絞ります。

お握りを細く握って、お握りひとつにたいして一枚、茹でた葉をくるくると巻いていきます。
仕上げに塩をパラリひとふり。

胡麻油を着けながら食べるといくつでも食べれてしまいます。
うちでは子供も大好きです。

この記事を書いた人

菅井 美幸

菅井美幸。1968年生まれ。メキシコや世界のあちこちと東京を食べ歩いたその勢いだけで、29歳のときにバルバルを開店。都内唯一の、アボカド料理が人気のダイニングとなる(その後アボカド料理屋は都内でも林立)。個性的なセンスが老若の女性に受け、16年に渡って店を営業。41歳で長女を出産。46歳で名張に移住。ほぼ野菜だけでも作れる料理を提唱し、名張市でワンディカフェの出店や出張料理を行う。子育てと自身の病気の経験から食養生と薬膳を学び中。